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ラダック最大の祭典 HEMIS TSECHU祭 7/7-8‏

みなさんこんにちは。
雨季入りはしたものの、
やはり今年は少雨らしく雨量が少ないです。
天気予報も「はれ」のち「曇り」となっています。

さて、この時期の観光ピークといえば
インドでもっとも高い高山地帯のひとつで
ヒマラヤ山麓にあるラダック地方。

先週には「レー」への陸路が開通しました。
マナリ、スリナガルからバスで通行可能です。
http://leh.nic.in/

ラダック地方最大の僧院であり、
17世紀の創建以来、
ラダック王家の援助のもとで
大きな力をもってきたヘミス僧院で
この地方最大の祭りとされるヘミス・ツェチュ祭。

ラダックのお祭りのほとんどは仏教にちなんだもので
日取りはチベット暦に基づくとため毎年微妙に異なり、
今年2014年は7月7-8日両日に渡って行われます。  

ヘミスはレーから南東に45キロのところにある
小さな集落ですが、ここにはラダック最大にして
最も有名なゴンパがあります。

そして毎年夏、グル・リンポチェの誕生日を祝う
ヘミス・ツェチュにはラダック人のみならず、
多くの観光客が押し寄せることで有名です。

ツェチュとは毎月の10日を意味する言葉で、
紀元後800年前後にチベット仏教を
ヒマラヤ一帯に流布した祖師グル・リンポチェ
にちなんでいます。

彼の生涯には12の重大な奇跡が起きたといわれ、
各月の10日に、その月に該当する
出来事の法要を行ないます。

他にも各地でツェチュは行われており、
多くのラダックの祭りがそうであるように
ヘミス・ツェチュもチャムと呼ばれる
仮面舞踏が祭りのメインとなります。
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娯楽を目的とした舞踏ではなく、
宗教教義に基づく儀式や法要をあらわし、
踊り手の動きの一挙手一投足まできちんと
手順が記載されています。

チャムは舞踏で表現することによって、
難しい宗教の教えを一般の人々に分かり易く
親しみやすい形で伝えています。

普段、レーからヘミスへ向かうバスは
朝と夕方の1日2便なのですが、
ヘミス・ツェチュの期間中は大増便され
朝の7時から毎時出発。

来年訪問予定の方は、朝9時頃から
大量のラダック人がヘミスに向かい大混雑するので
朝早い便での移動がお奨めです。
その他タクシーやジープをチャーターする方法もあります。

バスの場合には所要約1時間程度。

通りには焼きそば(チョウメン)や
餃子(モモ)を売る露店が現れ、ビニール風船や
おもちゃを売っている露店が並びます。
それはまるで日本の夏祭りのようです。

ゴンパへの入場料は
信仰心の厚い信者たちの寄付によって
成り立っているものなので、
ラダック最大のこの祭りを維持するためにも、
外国人観光客の皆さんもここの地を訪れる際には
いくらかの寄付金を入場料としてご用意くださいね。

朝9時頃には、音楽が広場に鳴り響き、
ヘミスの僧侶たちによってゴンパの屋上から
垂れ下がった大きなタンカ(曼荼羅仏画)が披露されます。

やがてリンポチェ(輪廻転生したと認定された高僧)
の入場を合図としてチャム(仮面舞踏)が開始されます。
入れ替わり立ち代わり様々な仮面を被った僧たちが
音楽に合わせて舞い踊します。

滑稽な舞があり、刀を振り回す勇壮な舞、
小僧たちのたどたどしい舞など見ごたえがあります。

途中に昼食休憩が挟まれた後、
祭壇に置かれた、真っ赤なダオと呼ばれる
人形が舞の度に切り刻まれ
その破片を踊り手たちが持ち帰ります。

こうして取り付いた悪気を祓っているのとのこと。
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そしてひと際大きな音楽とともに
朝開かれたタンカがゆっくりと仕舞われていきます。
こうしてヘミス・ツェチュの初日は終わります。

なお、今年は7/3-14にかけて
ダライラマ法王によるカーラチャクラも開催されています。

チベット密教の最奥義の教えであり、
ダライ・ラマ法王が人々に力を授ける最大の儀式。

世界平和の祈りが込められており、
一般の人々にも伝授が許されている秘儀です。

これまで、カーラチャクラはワシントンや
ブッダガヤなど世界各地で執り行われてきましたが、
ラダック仏教会をはじめ各種主催団体のリクエストにより、
今年は第32回目のカーラチャクラがラダックで開催されることに。
http://www.tibethouse.jp/culture/kalachakra.html
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ということで、
今年の今の時期のラダック行きは
既に数ヶ月前から航空券&宿泊施設すべて
世界中からの訪問客で予約が埋まっていて
手配が大変でしたが、
弊社からもカーラチャクラ訪問への手配をした
お客様が数名いらっしゃいました。

ラダック地方はインドでも雨季がなく、
4月-8月あたりがピークシーズンですが、
陸路はカシミールのスリナガルからカルギリを通り、
ゾジ峠を越えてレーに至る国道1号線
(Srinagar-Kargil-Leh route)と、

もう1つは高地を通るルートで、
ヒマーチャルプラデシュ州から
レー=マナリハイウェイを利用するものがあります。
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このハイウェイは雪のため
7-9月までしか通れませんが、
カシミール紛争により、
もともと軍事目的で建設された道路なので
意外に除雪(軍が行う)は行き届いています。
ただ、陸路は1日では到着しませんし、
道路状況もよくないので、
予算のある方、安全重視の方には
デリーからのフライト利用がお奨めです。
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来年こそはラダックに!とご予定の方。
来年のヘミスツェチェ祭は
今のところ6/26-27とのこと。

遅くともご旅行の3-4ヶ月前には
手配相談開始をお奨めします。
by shigetatravels | 2014-07-07 14:57 | 祝日・お祭り・イベント情報
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