南インドに雨季到来+水害の原因

みなさんこんにちは。

先週のデリーの大嵐は
日本の大型台風のような暴風雨で
街路樹が倒れたりして死傷者も多くでました。
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デリー国際空港では
秒速30メートル以上の風速を観測。
25便以上が他の空港に行き先を変更しました。
秒速30mの風は屋外で作業は危険、
走行するトラックが横転する風速といわれます。
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長い乾季で乾ききった大地には、
それでもまとまった雨が必要になるので、
ここ数日は今年の雨季はいつから始まるのか・・・
雨量はどの程度期待できるのか・・・
といったニュース報道が増えています。
http://www.slate.com/blogs/future_tense/2014/06/03/_2014_india_monsoon_season_the_most_important_forecast_in_the_world.html

5月下旬に南インドケララ州に到達したモンスーンは
徐々に北上してテランガナ州、カルナータカ州にまで到達。
現在、南インド各地に恵みの雨をもたらしています。

今年は日本でも「エルニーニョ」の影響で
空梅雨、または冷夏と言われていますが、
インドでは1年のうち6-9月の雨季の雨量が
年間降雨量の約7割を占めることから
雨季の雨量が多すぎても少なすぎても
灌漑設備の整わない農業大国インドでは心配材料となります。

例年、ケララ州にモンスーンが到達後、4-5日の間に
テランガナ~カルナータカ州まで到達。
その後、ベンガル湾を北上して
北東インドへと抜けて行きます。

先週まで日中40度近くまで気温が
上昇していたテランガナ州では、
急激な豪雨とともに気温が9-10度まで下がり、
地域の人々は気温差に驚いているようです。

エルニーニョは今や世界各地で
多くの研究がなされていますが、
この現象がこの広大なインドに対して
どのような影響をもたらすのかについて
の研究はまだ始まったばかりということで、
今年が多雨傾向にあるのか、現段階では
少雨傾向にあるのかは予測不可能とのこと。

2009年と2012年もエルニーニョ現象が発生しましたが、
インドでは2009年は例年よりも3割近くの少雨、
2012年は例年よりも1割近い少雨だったとのことで、
今年は「少雨傾向にある」との見方が多いようです。

雨が短期間に一気に降った後、
ほんの少量の雨が続くような降り方では
作物は健全に育ちませんし、
少量の雨が長い期間をかけて降り続くこと
により冷夏になってしまうと、
これまた作物に大きなダメージを与えてしまいます。
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昨年は最初に大量の雨、
その後は最終的には少雨で終わった雨季。

この干ばつの影響で作物の価格高騰を招き、
たまねぎ強盗まで出没した昨年の秋のニュースは
日本でも報道されたと聞いています。

北部デリーにモンスーンが到達するのは
例年6月中旬以降ですが、
今年の雨季はどうなることやら・・・

先週の豪雨被害による倒木被害等もまだ
一部倒れたまま放置されている情況を見ると
心配になってしまいます。

ちなみに、昨年インドを襲い
数千人の死者を出した大洪水の一因は、
北部の水力発電計画にあったとする報告が、
5月初旬に政府委託の調査でまとめられ、
代替エネルギーである水力への投資を進める
ヒマラヤ山脈沿いの他の国々に
警告を発しているとのこと。
http://www.afpbb.com/articles/-/3014075

昨年6月ヒマラヤ山脈地帯のウッタラカンド州で、
例年よりも早い夏季の季節風(モンスーン)がもたらした
豪雨により洪水や土砂崩れが相次ぎ、
死者・行方不明者は5500人以上に上り、
複数の町や村が大きな被害を受けたことは
みなさんの記憶にも新しいと思います。

世界第2位の人口を抱えるインドは、
火力発電所への依存度を下げる目的に加え、
電力不足の解消を目指して、
ヒマラヤ山脈地帯における
水力発電計画を推進しています。

隣国パキスタンや中国、ブータン、
ネパールも、同山脈地帯でも特に
環境面で被害を受けやすい地域で、
規模の差こそあれ、
一様に水力発電の拡大を視野に入れています。

インド政府が委託し調査に携わった
専門家らは、30か所以上ある水力発電計画の
一部が原因となり、発電所の建設中に掘削されて
河岸に投棄された土砂などがウッタラカンド州を
流れる河川に堆積していると指摘したとのこと。

同域に記録的な豪雨が降って河川が氾濫した際、
数トンの水だけでなく、
大量の堆積物も下流へ押し流されたことで、
道路や橋、建物などがのみ込まれ
洪水被害の拡大につながったとしています。

この報告書には、
「堆積物管理は非常に重要だ。
昨年のような状況から住民と土地を守るためには、
現在の慣行を見直す必要があり、
ウッタラカンドにおける技術上妥当で
環境的にも持続可能な堆積物管理の方法が
提案されるべきだ」とあります。

さらに、これまでに提案されている
水力発電計画24件のうち23件については、
現在保護下にある、または被害を受けやすい地域
に近い場所での開発が進められる場合、
許可されるべきではないとも指摘しています。

インドの電力のうち、
水力で賄っているのは17.4%ですが、
同国内では現在、ウッタラカンド州での
92の計画を含め多くの水力発電計画が
進められています。

今年のモンスーンの影響はどうなるか。
心配しても仕方がないので、
どんな影響があってもインド旅行者の
サポートができるよう心の準備だけは
しっかりとしておきたいと思います。
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by shigetatravels | 2014-06-05 12:40 | インドあれこれ
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