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蛭(ヒル)療法

皆さんこんにちは。

インドには一風変わった健康法がありますが、
今、患部に生きた蛭(ヒル)をあてがう
伝統医学アーユルベーダの治療法が、
人気を呼んでいます。
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施術の記録を紀元前800年までさかのぼる
「ヒル療法」は、皮膚移植術や再建手術後の
皮膚の血行促進に活用されている他、
静脈瘤や筋けいれん、血栓性静脈炎、
とりわけ骨関節炎に効果があるといいます。
また、肩こりなどにも効くらしいです。
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アメリカでは治療のひとつとして広く行われ、
日本でも一部の病院で行われるようです
(医療保険適用外)。

患部に医療研究機関で飼育され、
医療用として認められている種類の
『無菌ヒル』をあてがって血を吸わせるのですが、
蛭は血を吸う際抗凝固物質を放出するので
蛭を離した後も緩やかに出血が続きます。

また吸う際に麻酔様物質を放出するため
痛みも伴わないとのこと。

壊死を始めた患部に付けて
血液を吸わせることにより側副血行路ができ、
静脈還流が活発となり患部が回復するそうです。

昨年秋にはドイツの医師チームが、
『ヒルを使った治療法には、
膝の関節炎患者の痛みと硬直を
和らげる効果がある』と
米国の学会誌に報告しています。

ヒルの唾液には炎症を止める物質や
関節炎症状を和らげる化学物質などが含まれており、
ヒル療法は安全で、十分に耐えられるもののようです。
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膝の関節炎患者を対象にした研究で、
医師チームは、4〜6匹のヒルを使った
1回の治療例と、局所用の関節炎の治療に
一般的に使われている薬品を28日間投与した例とを比較。

ヒルによる治療は、24名の患者を対象に、
患部の膝の痛い部位にヒルを吸い付かせ、
ヒルが自ら離れるまで約70分放置。

7日後、薬品を投与したグループよりも、
ヒル療法を行なったグループのほうが、
痛みの度合いが大幅に改善され、
さらに膝の機能と硬直の度合い、
関節炎の全体的な症状の改善に関しても、
治療後の90日間を通して良好な結果が
維持されたと報告には述べられているそうです。

医師チームはヒル療法について、
安全で十分に耐えられるものだと報告していますが、
感染症を引き起こす一定のリスクがあることも注記しています。

ハリウッド女優のデミ・ムーアもヒルによる
「デトックス療法」に熱中しているという話もあり、
インドの伝統的アーユルヴェーダ的療法が、
今や世界で一般化しつつあるということですが、
衛生面の問題もなきにしもあらず、ですので、
興味本位でインド滞在中に挑戦しないようにしてくださいね。
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by shigetatravels | 2014-02-20 15:28 | インドあれこれ
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